2019年4月27、28、29日 気になった馬。

まず土曜東京11R青葉賞からリオンリオン、上手く逃げたな~っと同時にダービーにはやや足りないかもな~っとも思いました。当日の馬場状態ですが稍重でしたね、ただ発表は稍重でも良馬場くらいの軽さでした、9Rの秩父特別がマイルで1:33.5、上がり最速は33.8でしたから稍重のタイムではないですね。実はこういうことは以前にもあって、昨年のヴィクトリアMが稍重発表でしたが1:32.3、上がり最速32.9と「どこが稍重だよ!」発表された状態と実際の馬場がかなり乖離しているんですよね。ヴィクトリアMでこの乖離に騙されたのがアエロリットの戸崎騎手です、前半落してスローバランスにしてしまい4着でした。

今回の馬場は稍重発表でも標準的な良馬場ですから、前半1000mはともかく全体のタイムは褒められたものではないと思います。この厄介な馬場を唯一読み切っていたのが横山騎手なのでしょう、前半から出して行って1000m通過は59.9、4番手になったルメール騎手が前3頭と間隔を取っていたので、速いと感じていたはず。実際にはこのペースで普通だったんですよね、リオンリオンはL1で12.9に落としていますがL2までは11秒台で踏ん張っているので決して無謀なペースではなかったはず。

逃げ切れた要因は逃げグループに居たアドマイヤスコールが掛かり気味で自滅したこと、元々ディープ産駒で年明け3走目、今回マイナス体重でしたから疲労もあったのでしょう。もう1頭のセントウルはハーツ産駒で休み明け2走目を期待しましたが、ハイペースバランスへの対応が出来なかった。さらに第二先行のような形になったランフォザローゼスがジリ脚で差し切れず、中段を引っ張る形になったウーリリに至っては、謎の大敗。かなり恵まれたな~という印象を強く受けます。

ダービーへ向けてどこまで期待が出来るのかは未知数ですが、嫌な馬が出走してくるなと思いました。本番で1000m60秒を切るペースで逃げた時に、この馬を追いかけるべきか逃がしてもいいと判断するか迷うでしょうね、特に青葉賞が稍重だっただけにパンパンの良馬場では、逃げ馬が止まらない可能性も考えなくてはならないはず。皐月賞上位組が中心になると思いますが、特に川田騎手は難しい判断を迫られそう。リオンリオンについては良馬場になっても、ハイペースもしくは平均バランスでは1F長い感じ、今回L1で12.9と明確に落としています、前走の大寒桜賞ではスローバランスとは言えL1が11.5としっかり纏めてきているので、現状2200がベストかもしれませんね。

もう1頭ランフォザローゼスについても、上にも書いた通り差し切れない、トップスピードの質に難のある馬で仕掛け所が難しいですね。乗り替りで本番は誰が乗るのか分かりませんが、好走は難しいのかなと思いました。リオンリオンにベタマークして直線は「どうなっても知らん」って乗り方しかないのかな~。もの凄い血統の馬ですからどこかで覚醒して欲しい気持ちもありますが、ダービーに関しては重い印は打てませんね。

日曜東京10Rからトミケンキルカス、タイキシャトル産駒で非根幹距離が合うタイプですね。ずっとダートを使ってきましたが、4走前に東京1400の芝を試して圧勝しました。近2走はマイルで凡走していますが、いずれもラスト200mまでは先頭に並びかけて勝負になっていましたので、距離は1400までが良さそうです、今回前半の3F33.6で行っているので1200でも勝負になりそうです。今回残念だったのは追い出しのタイミングが遅かったことですね、L2の標識を過ぎて大分たってからゴーサインを出しています、もともと速い上がりを使える馬ではなく、だからこそ逃げ・先行という作戦を取っているはずなのに、直線でわざわざリードを吐き出してしまう。この騎乗では勝てないでしょうね、もちろんテン乗りの若手騎手ですから仕方ないのは分かりますが、調教師も指示を出さないと勿体ないですよね。次走以降は1400以下で溜めない騎乗に期待したいです。

日曜東京11Rからカレンブーケドール、長くいい脚を使う馬でトップスピードの質が高く、持続力もあるが瞬発力が低いタイプ。今回は舌を出しながら走っているように本気で走っていません、気性的にムラがあるのでしょうね。新馬戦ではダノンキングリーにクビ差まで迫る2着、この時はドスローからL1最速の加速ラップを踏んでいく変則的なレースラップでした、トップスピードの質と持続力でダノンの上を行くものを見せてきたのはかなり驚きです。東京の未勝利戦では直線詰まって3着まで、騎手が騎手なので仕方ないですが、瞬発力の無さを見せましたね。中山の未勝利戦ではドスローからL1最速戦と新馬戦のような流れで、今回2着のシングフォーユーに僅差でしたが勝ち切っています、直線入り口で待たされ瞬発力の無さは見せていますが、全体が加速ラップを踏んでいる中でL1最速でしっかり伸びる辺りは、トップスピードと持続力の高さの賜物でしょうね。問題はL2最速戦への対応でクイーンCでははっきり適正の無さを露呈しています、オークスで誰が乗るのか分かりませんが、戸崎騎手あたりだと期待よりも不安の方が大きくなりますね。

月曜新潟11Rからメールドグラース、今回は格上げ戦で年明け3走目、前走から2か月の間隔が空いたのでどうかと思いましたが、そこはノーザンファーム生産馬ですね外厩でしっかり仕上げてきました。外枠から中段の後ろを追走して直線もしっかり伸びきって、格上げ戦を見事に勝ち切りました、もちろん斤量の恩恵はありますが、定量戦でもやれそうですね。ルーラー産駒なのでL4から11秒台に入るラップ推移も味方した感じで、長くいい脚を使うタイプですね。

D・レーン騎手についても、来日最初の3日間で5勝、複勝率500は立派ですね。非常にそつなく乗るタイプで4コーナーから直線へ向けてしっかりと進路を確保するのが上手い、マーフィー騎手もこの辺りは上手かったのでよく似たタイプですね。まだサンプルが少ないのでこれからボロが出るのか、益々冴え渡るのか楽しみです。現状の評価は日本人騎手の中では川田君、豊騎手に次ぐ3番手グループのトップという感じです。