2022年菊花賞 回顧。ステイヤーらしい勝ち馬。

走破時計3:02.4    前半1000m58.7   上がり3F 37.0

前ー中-後  58.7-62.7-61.0

まずは馬場状態ですが良馬場でした、土曜日に散水していますがさらに乾いて含水率は下がりました。今の阪神はちょっとやそっとの散水では、馬場が変化しませんね。10Rの元町Sが3勝クラスのマイル戦で1:32.3、1着のフラーズダルムが外目から差し切って上がり3F33.1ですから、やや高速馬場という感じですね。

上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。青は今回、赤は2016年菊花賞のグラフです。

今回のレースでは13秒台に入ったのが1回だけでした、前半1000mが58.7とかなり速く、それでいて1頭で逃げていたわけではなく、メイン集団も付かず離れずで、このラップと大きく乖離していないはずです。恐らくアスクビクターモアは60.0-62.7-60.0位だと思うので、ステイヤーらしいレースを押し切りました。

ボルドグフーシュは前半は後ろに居て、残り1400m辺りからジワジワ上がって行きました。12.6-13.3-12.6位の地点なので、速いラップは求められていません。なのでこの馬はステイヤーと言うよりも、中距離型の持続力タイプなんでしょうね。

前半1000m付近までメイン集団も同じようなラップでした、なので前半の内に心肺機能で苦しくなった馬は、もう付いて行くだけで勝負にならなかったですね。セレシオンも外目を回したこともあり、最後の3コーナーでは手応えが悪くなったし、ディナースタも前目に居て苦しくなりました。

逃げたのはセイウンハ-デス、やや離れた2番手にアスクビクターモア、中段の前からディナースタ、ビーアストニッシド、ポットボレット。中段のやや前からガイアフォース、ジャスティンパレス、セレシオン、中段からシェルビーズアイ、ブラダリア、フェーングロッテン、ドゥラドーレス。中段のやや後ろからボルドグフーシュ、アスクワイルドモア。中段の後ろからヤマニンゼスト、後方からシホノスペランツァ、マイネルトルファン、ヴェローナシチーという並びでした。

抜群のスタートからセイウンハ-デスが逃げて、アスクビクターモアが2番手、ビーアストニッシドが引いて外からディナースタが上がってきました。ガイアフォースはスタート五分に出ましたが、二の足がやや遅く中段のやや前からでした。ビーアストニッシドに前に入られたのは痛かったですね。

ヴェローナシチーはスタートが遅く、前も速かったので無理せず後方から。ボルドグフーシュもスタートがやや遅く、初手は中段のやや後ろからでした。ジャスティンパレスはスタートやや早く、内に切り込めて中段のやや前から。この位置取りは大きかったと思います。

向正面です、セイウンハ-デスが逃げていて、2番手のアスクビクターモアが若干間隔を空けていました。この辺りからボルドグフーシュがジワジワ上がります。セレシオン、フェーングロッテンは外目、ヴェローナシチーも向正面で外から差を詰めてきました。

最終の4コーナーです、この地点でアスクビクターモアが先頭に立ち、セイウンハ-デスが一杯になり下がっていきました。この影響をもろに受けたのがガイアフォースです、この地点よりも前でビーアストニッシドとの位置取り争いでも、松山騎手は手綱を引いていて、最終の3,4コーナーはスムースに抜けられませんでした。

ボルドグフーシュはL3標識付近で、ポットボレットが下がったスペースを使って上がり、L2標識では2列目に外から並びかけていました。スペースが出来ただけでなく、吉田隼騎手の手綱さばきも光りましたね。ジャスティンパレスは内目で動かず、ディナースタとセレシオンはこの辺りで苦しくなります。

直線L1標識付近です、直線入り口でアスクビクターモアが出し抜き、というか最内でロスがなかったことで、他馬よりも減速率が少なくて済んだ感じですね。このリードを生かして押し切り、差してきたボルドグフーシュがわずかに届かず。ジャスティンパレスが粘って3着でした。この3頭以外は距離適性が出た感じで、目立った伸びは見られませんでしたね。

では1頭ずつ見ていきます。

1着はアスクビクターモア、先行してこのラップを押し切るわけですから、ステイヤーとしての能力は1級品ですね。恐らくタイトルホルダーよりも強いのでは?タイトルホルダーは中距離型だと思うので、ステイヤーとしてはこちらを上に取りたいですね。最後は写真判定まで追い詰められましたが、Ⅼ1が急坂の阪神だからであって、例年通り京都ならぶっち切っていたかも。ダービー3着は伊達ではなかったですね。

2着はボルドグフーシュ、強い内容でしたが運もありましたね。特にガイアフォースと比べると、3,4コーナーでのコース取りでかなり恵まれています。恵まれていますが、空いたコースを瞬時に取れたこと、馬の能力と吉田隼騎手の判断が良かったですね。この馬の方が中距離型の感じがしますね。

3着はジャスティンパレス、初手の位置取りが良かった、外目の枠で外々を回されると距離ロスが痛いですからね。最後まで動かなかったことで、ガイアフォースのコースを潰したし、下がってきたセイウンハ-デスを上手く交わせたことも大きかったですね。ホープフルSで平均バランスを前目で2着しているので、心肺機能は持っていますから、前半で消耗しなかったんでしょうね。L2でビーアストニッシドに詰まっていたので、その分だけ直線入り口でアスクビクターモアに離されました。瞬発力で見劣った感じなので、スムースなら勝っていた可能性もありましたね。

4着はドゥラドーレス、大外を回しましたが5馬身離されているので、この条件では苦しかったですね。5着のシホノスペランツァ以下もこの条件では期待できそうもないし、ガイアフォースも前半がスローにならないと巻き返しは厳しいかも。

馬券の方はハズレ、ヴェローナシチーは後ろからになったし、ガイアフォースはスムースなレースが出来ずでした。来週はスワンSに我らがダイアトニックが出ます、ぜひ応援してください。天皇賞(秋)もやります、点数を絞って勝負するつもりです。

コメント

  1. そだしれいなす より:

    「幸騎手 ペース認識」って検索したら、みややさんの記事、何の因果かダイアトニックが勝った阪急杯の記事が上に出てきますw
    見てますか被害者ここにいますよ~毎日王冠とやってることちぐはぐやないかい。
    絶許(´;ω;`) 

    • みやや より:

      そだしさん、こんばんは。
      幸騎手はペースなんて関係ないですね、もう松若騎手と同じカテゴリーで良いと思います。
      松若、幸、斉藤新、この3人要注意ですね。
      スワンSでダイアトニックに頑張ってもらいましょう。今回はアイラブテーラーで後ろからになるはずですから、余計な事は出来ないはずです(´∀`*)ウフフ