走破時計1:20.3 前半600m 34.5 上がり3F 34.5
まずは馬場状態ですが良馬場でした。9Rのつわぶき賞が3歳1勝クラスの1800mで1:46.9、上り3F最速はサブマリーナで33.0でした。標準的な良馬場のタイムでした。京都牝馬Sではややタイムが遅かったのですが、L1最速11.4なので前半が遅かったんでしょうね。
上のグラフはラップタイムをグラフにしたものです、レース映像と見比べると面白いと思います。ラップタイムがマイナスになっているのはグラフ製作上の都合ですのでお気になさらずに。
注目はL1のラップタイムで、最速11.4と加速ラップでゴールしています。このレースは34.5-34.5で平均バランスですが、L1まで加速ラップということは、実は前半が遅い。L1標識まではモズメイメイが踏ん張っていたので、L2区間まではモズメイメイのラップタイム。なのでソーダズリングはL2で11.0くらいを踏んでいますね。もちろんナムラクレアは更に速いラップを踏んでいるはず。
トップスピードの質で勝負できる馬が上位に来ていて、コムストックロードも外から33.5で突っ込んできました。バテ差しの展開ではなく直線入り口からのヨーイドンになった感じのレースでした。
逃げたのはモズメイメイ、スタート早くすんなりと逃げられました。2番手にプレサージュリフトとジューンオレンジが先行。中段の前からウインシャーロット、スリーパーダ、モズゴールドバベル。スタートで遅れたメイケイエールがリカバリーして中段のやや前に上がります。ソーダズリング、シングザットソング、ドロップオブライトも中段のやや前。
中段からムーンプローブ、スマートリアン、ボンボヤージ。やや間隔があいて中段の後ろからアルーリングウェイ、テンハッピーローズ、ナムラクレア。後方からロータスランド、コムストックロードという並びでした。
スタート早かったのはモズメイメイで、すんなり逃げられました。スタート五分だったナムラクレアは出して行かずに中段の後ろ、距離を不安視して前半無理をしたくなかったんでしょうね。この判断は正解でゴールまでしっかり伸びてきました。スタート五分からやや促して前に行ったのがプレサージュリフト、同じスタートを切ったソーダズリングが勝っているので、前に行ったことが裏目に出た感じですね。
ソーダズリングはスタート五分から出たなりで中段、折り合いが付いていたのでこのペースが合っているようですね。スタートで遅れたのがメイケイエール、抑え切れない感じで手綱を引きながら上がっていき、3コーナー手前では中段のやや前に居ました。さすがにこれをやってしまうと、前半の内に脚を使ってしまいますね。
3着に激走したコムストックロードは、スタート自体は五分に出ましたが、二の足が遅く押しても進んで行かずに後方からでした。これで変に揉まれなかったことも良かったんでしょうね。ロータスランドはスタート五分に出ましたが、近走の走りと同じように内を狙って下げて行きました。
4コーナーです、モズメイメイが先頭で隊列に大きな変化はなかったですね。馬群は凝縮気味で、後方からでも届く展開でした。ナムラクレアとコムストックロードはまだ動かず。ソーダズリングも馬群の中で折り合っていました。メイケイエールはこの地点でも手綱を抑えていたので、折り合いに相当苦労した感じ。
直線L1標識付近です、ここまではモズメイメイが踏ん張っていましたが、アルーリングウェイ、シングザットソングが中目から先頭列に並びかけます。外からはモズゴールドバレル、ソーダズリングが伸びてきます。更に大外からナムラクレアが追い込んできて、これを追走したのがコムストックロードでした。
最内からロータスランドが距離ロスを最小限にして上がって来ますが、前から2列目まで。その外にドロップオブライト、中目にジューンオレンジが苦しくなり、ウインシャーロット、プレサージュリフトも苦しくなり下がっていきました。
ここからソーダズリングとナムラクレアが抜け出し1，2着。大外から伸びてきたのがコムストックロードで3着に激走しました。この上位3頭は馬場のかなり外から伸びてきたので、馬場状態はかなり外優位だったはずです。
では1頭ずつ見ていきます。
1着はソーダズリング、スタート五分に出て中段のやや前からで、折り合いもしっかりついていましたね。これで直線スムースに外に出して差し切り、トップスピードの質と持続力の高さを見せましたね。折り合いさえ付けばこれくらいはやれることは、三年坂Sで見せたので当然の結果ですね。1200mになるとさらに前半が早くなるので、追走できるかどうか不安があります。現状では1400mがベストだと思います。
2着はナムラクレア、スタートは五分に出ましたが、出して行かずに中段の後ろからでした。ソーダズリングに1㎏あげていましたが、前半のポジションの方が問題ですね。この馬はトップスピードの質よりも、パワーと持続力、そして心肺機能で勝負した方が良いタイプなので、今回は展開が合わな中でよく頑張りましたね。
3着はコムストックロード、16番人気での激走で驚きました。直線のコース取りが良かった感じで、馬場の一番外から伸びてきました。これはムルザバエフ騎手の好判断で、ナムラクレアを目標に出来たことも良かったですね。
4着はスマートリアン、この馬は前走の京阪杯で上がり3F32.8を出していたので、トップスピードの質は持ていますが、ポジションと展開で届かないレースが多いんですよね。今回は中段からになり、直線も外寄りに出せたことで伸びてきた感じ。
5着はシングザットソングで、この馬もある程度のトップスピードの質は持て持っていますが、今回は休み明けでピリッとしなかった感じ。一叩きされた次が狙い目ですね。
ロータスランドは6着、L3から自身は11秒台の前半に入っているはずで、L1標識まではいい感じで伸びてきましたが、L1区間で減速率が大きくなりました。メイケイエールはスタートで遅れただけでなく、ゲート内でも立ち上がっていたので、今後もゲートの不安が付き纏います。加えて折り合えないので自滅してしまう。1200mでスタート決めて逃げるレースを見たいのですが、無理そうですね。
馬券の方はハズレ、コムストックロードは買えないですね。次回は日曜日にダブルヘッダー、阪急杯と中山記念の予定です。