2019年アハルテケS 全頭評価 その1。中段から速い上がりを使う馬で。

過去5年複数回3着以内に来ている種牡馬は、キングカメハメハ3回(2頭)、ハーツクライ2回、Indian Charlie2回(1頭)です。東京ダートマイル戦ではゴールドアリュールのイメージがありますが、過去5年で3着以内は1回だけ、昨年のサンライズノヴァの1着だけです。展開は過去5年全てハイペースバランス、逃げ馬は3着が1回だけです。3着以内15頭を見ると上がり3F順位3位以内が多い馬ほど好走しています。1番人気は3回、2番人気は1回の連絡みで結構荒れるレースです。

<イーグルバローズ>・心肺機能はまぁまぁ、パワーはある、瞬発力は低い。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

・休み明け3走目は疲労の影響が出そう。

”富嶽賞1000万条件”ではややハイペースバランスを中段の前から、直線はL1まで反応が悪かったが、L1最速で1着、じり脚の印象。”鳴海特別1000万条件”ではハイペースバランスを中段の前から、直線L1で一気に突き放して圧勝、ここでもL1までエンジンが掛からずに瞬発力の無さを見せた。”2019年初春S”でハイペースバランスを中段の後ろから、直線では伸びてはきたがⅬ1で前が壁になり6着まで、芝スタートで行き脚が付かなかった。”銀蹄S”ではほぼ平均バランスを出遅れ中段の後ろから、直線は外からスムースだったが届かず、トップスピードが足りなかった、休み明け3走目の影響の可能性がある。。”BSイレブン賞”ではスローバランスを出遅れ中段の後ろから、直線外からスムースに加速して差しきり、トップスピードの質と持続力を見せた。

「アハルテケSへ向けて」まず気になるのは近走の出遅れ、3走前の初春Sからゲートが悪くなり後方からの競馬になってしまっている。前走は良馬場で差し切れたが後方からになれば安定感は下がる。特に瞬発力が低いので直線スムースでないとかなり苦しくなる。前走は外からスムースに加速して圧勝だった、トップスピードと持続力の高さは見せたし、このレースへ向けてはとてもいいステップレースになったと思う。2走前に前走と同じコース東京ダート1400で凡走してしまった、この時は休み明け3走目で疲労の影響が出たのではないかと思う。今回は休み明け2走目で不安は少ない、スタートが悪くなってしまったので中段の後ろから届くかどうか、瞬発力が低いので内枠に入って詰まるようだと危険だと思う。

<イーグルフェザー>・心肺機能は低目、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質は低くはないというレベル、持続力はある。

”薫風S”でハイペースバランスを後方から、直線スムースに追い込んだが同じ位置から追い込んだストライクイーグルにわずかに差されて2着、持続力で見劣った感じ。”テレビ静岡賞”ではハイペースバランスを中段の後ろから、直線は馬群を縫って差し切り、トップスピードの質と持続力を見せた、この時が休み明け。”2018年武蔵野S”ではハイペースバランスを後方から、勝ったサンライズノヴァと同じ位置から直線に入り、トップスピードと持続力で明確に見劣り凡走、前半が46秒台で苦しくなった感じ。”2019年バレンタインS”ではややハイペースバランスを最後方から、直線は馬群に突っ込むも詰まることなく進路を取って伸びたが6着まで、このクラスでは後方からでは届かなくなった感じ。”2019年欅S”では平均バランスを最後方から、直線は外からスムースだが伸びず、上がり35秒台では届かない。

「アハルテケSへ向けて」とにかくスタートが悪くポジションが取れない、なのでどうしても展開待ちになり、届くかどうかの大味なレースで安定感がない。薫風Sの感じからもマイルはやや長い感じも受けるし、近3走のレースからトップスピードの質が足りないのは明白、前走の欅Sなんかは平均バランスなので、最後方からでは34秒台の末脚を求められる、事実昨年の欅Sではサンライズノヴァがほぼ平均バランスを、後方から34.4の脚で追い込むも2着までだった。OPに上がってから結果が出ていないように、後方から上り35秒台がやっとでは展開に左右されてしまう。

<エレクトロポップ>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質はやや低く、持続力はまぁまぁ。

・右回りは良くない。

”銀嶺S”ではややハイペースバランスを中段最内から、直線はやや狭くなったが馬群を割ってL1バテ差し1着。”2019年バレンタインS”ではややハイペースバランスを中段から、直線はやや狭くなったが馬群を割って伸びた、外から伸びた1着サングラスにはトップスピードの質と持続力で見劣り。”2019年ポラリスS”ではハイペースバランスを中段の外から、直線は早々に一杯になり大敗、右回りの影響。”2019年オアシスS”ではハイペースバランスを中段の外から、直線はスムースだったが伸びず、後ろからサングラスに交わされているので、トップスピードが足りない。”2019年欅S”では平均バランスを中段から、直線は同じような位置に居たワンダーリーデルにトップスピードと持続力で見劣り。

「アハルテケSへ向けて」右回りが苦手なことを陣営が分かっているようで、左回りを中心に使われてきた。3走前にポラリスSが阪神右回りで、これを除いて評価すると、トップスピードが足りない。これは平均バランスでもハイペースバランスでも一緒なので、どうしても届かないレースが続いている。スタートはまぁまぁだが二の足が遅く中段になってしまうのが弱点になってしまっていて、これを今回に限り克服できるとは思えない。2走前のオアシスSではL2辺りから明確に苦しくなっているので、距離も1400がベストだと思う。距離、トップスピードの質共にここでは苦しいと思う。

<クロスケ>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力は低い。

・トップスピードの質は低く、持続力はまぁまぁ。

”2019年根岸S”ではハイペースバランスを最後方から、直線外からスムースだったが伸びずに凡走、トップスピードの質で明確に見劣っただけでなく追走も苦しんでいる。”2019年総武S”では平均バランスを中段の最内から、直線内から伸びて4着、重馬場の割にペースも遅くレースレベルには疑問も。”2019年アンタレスS”ではハイペースバランスを中段の後ろから、L3、L2の加速に対応できずに直線は最後方から、L1でバテ差して来たが瞬発力とトップスピードの質で明確に見劣り。”2019年スレイプニルS”ではスローバランスを中段の内目から、3コーナーでペースが上がった時に反応が鈍く、後方で直線に入りジリジリ伸びたが、2着のアンデスクィーンにトップスピードと持続力で見劣り。

「アハルテケSへ向けて」根岸Sの感じから、マイルでは追走で苦労しそうな上に、トップスピードの質が足りないはず。アンタレスSやスレイプニルSでも勝負どころの3コーナー辺りで、ペースが上がった時に追走しきれずにポジションを下げてしまっている。マイルでは最後方からになりそうで、バテ差しである程度着は拾えるかもしれないが、一桁着順が精一杯だと思う。