2021年マイラーズC 全頭評価。その5。

下線は加筆・修正した箇所です。継続してお読みいただいている方は、下線の部分だけお読みください。

<ボンセルヴィーソ>・心肺機能は高い、パワーはある、瞬発力はやや低い。

・トップスピードの質は低く、持続力は高い。

”2017年NHKマイルC”では平均バランスを逃げて3着。”2020年京都金杯”では平均バランスを2番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し3着。”2020年ダービー卿CT”ではハイペースバランスを中段のやや前から、3,4コーナー中目を回して直線バテ差し2着。”2020年安土城S”では平均バランスをやや離れた3番手から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが差せずに差されて3着。”2020年パラダイスS”では不良馬場でハイペースバランスをやや離れた中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが全く伸びずに凡走。”2020年京成杯AH”では平均バランスを2,3番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが3着まで。”2020年スワンS”ではスローバランスを3,4番手先行、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2020年オーロC”ではややスローバランスを3,4番手先行、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが4着まで。”2021年京都金杯”ではややスローバランスを2番手先行で掛かり気味、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。”2021年東風S”では重馬場でハイペースバランスを3番手先行、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し2着。”2021年ダービー卿CT”ではハイペースバランスを中段の前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し3着。

「マイラーズCへ向けて」好材料:距離適性、コース適性。 悪材料:展開。

<心肺機能について>NHKマイルCでは平均バランスを逃げて3着、この時の1着がアエロリットなので心肺機能は高い。2020年京都金杯も平均バランスで2番手先行、ここでも心肺機能の高さを見せて3着、この時の1,2着がサウンドキアラとダイアトニックなので高評価。2020年京成杯AHでも平均バランスを先行して3着に粘り込み、1,2着がトロワゼトワルと52㎏のスマイルカナなので、心肺機能は高評価。

<パワーについて>2020年ダービー卿CT,京成杯AHと中山の急坂ものともしなかったので、パワーは十分にある。

<瞬発力について>2020年安土城SではL2で0.8の加速、この時は平均バランスだったし前との差を詰めていないのでやや低いと思う。

<トップスピードの質について>2020年安土城Sでは平均バランスをやや離れた3番手先行で、自身はややスローまでは行っていたはず、これで差せずに差されているのでトップスピードの質は低い。2020年スワンSではスローバランスを先行したが凡走、トップスピードの質が低い事を見せた。2020年オーロCではややスローバランスになってしまい、先行したがトップスピードの質で見劣り4着までだった。2021年京都金杯ではややスローバランスを掛かり気味に先行、直線スムースだったがトップスピードの質で見劣り。

<持続力について>2020年ダービー卿CTではハイペースバランスを中段のやや前からで、直線バテ差す形で2着まで持ってきた、さすがにL2から12秒台に落としたが持続力は高いものを見せた。2021年東風Sでは重馬場でハイペースバランスを先行して2着、持続力の高さを見せた。2021年ダービー卿CTでもハイペースバランスを先行して、スムースに抜け出し3着しているように、持続力の高さを見せた。

<その他について>2020年安土城Sがこの馬の特性をよく表していて、差せずに差されて3着だった。このレースは平均バランスだったがやや離れた3番手からで、自身はややスローだったはず、これで自慢の心肺機能を生かせなかったし、直線スムースだったがトップスピードの質で見劣り、逃げたグランドロアを差せずエントシャイデンに差されている。3着に残れたのは持続力の高さとOPだった為で、これが重賞だったら下位に沈んでいたはず。2020年パラダイスSでは不良馬場で凡走、やや離れた追走集団の前からで自身もややハイくらい、これで直線スムースだったが全く伸びなかったので、道悪適性が悪いはず。東風S稍重でも12着なので道悪は大幅割引。

後半3Fが35秒以上かかる時に好走する。

好材料は距離適性で、近2走がマイルで好走、コース適性も朝日杯で3着があるし、坂上ゴールは中山で好走多数なので合うはず。悪材料は特になく、現時点で騎手が決まっていないこと、スローペースになるとトップスピードの質で見劣る可能性があることくらいでしょうか。

適性:竹

<ラセット>・心肺機能は低い、パワーは有る、瞬発力は低い。  

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力はまぁまぁ。

レース名 着順 内容
2020年安土城S 8着 平均バランスを中段やや前から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが届かず8着。
2020年米子S 2着 ややスローバランスを後方から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜けて2着。
2020年中京記念 2着 ハイペースバランスを後方から、3,4コーナー内目を回して直線スムースに伸びて2着。
2020年京成杯AH 13着 平均バランスを後方から、3,4コーナー外目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。
2020年ポートアイランドS 3着 ハイペースバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが3着まで。
2020年リゲルS 8着 スローバランスを後方から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。
2021年京都金杯 13着 ややスローバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。
2021年六甲S 2着 稍重で平均バランスを中段の後ろから、3,4コーナー内目を回して直線待たされてから伸びて2着。
総評
安土城Sでは平均バランスを中段のやや前からで、直線スムースだったが伸びなかったのは心肺機能が問われたためだと思う。2020年米子Sではややスローバランスだが後半5Fのロンスパになり、後方からバテ差しが届いた、持続力は見せたがトップスピードの質は高いとは言えない。2020年中京記念では後方から、直線バテ差しで2着。2020年京成杯AHでは前残りで届かず凡走。2020年ポートアイランドSでは直線で一旦2着に上がったが、ゴール前で差されて3着、持続力で見劣った感じ。2020年ポートアイランドSでもL1標識まで伸びたが、ゴール前で失速して凡走したので持続力にやや疑問符が付いた。2021年京都金杯では中段やや後ろから伸びずに凡走、左回りが良くなかった感じ。2021年六甲Sでは直線待たされてからバテ差し2着、この時はL1まで追い出せなかったのでゴール前までしっかり伸びた。

「マイラーズCへ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:クラス負けの危険。

好材料はコース適性で、阪神マイルは1-3-0-3と好相性、前走も稍重だったが2着に好走している。悪材料はクラス負けの危険で、重賞では中京記念2着があるがハンデ戦で55㎏と恵まれた、この時の0.1秒差4着が57㎏のケイアイノーテックなので、このクラスで別定戦では苦しいかもしれない。高速馬場が継続するようだと、後方からでは届かない可能性もあるし、展開待ちになってしまうのも不安材料。

適性:梅

<ルフトシュトローム>・心肺機能はまぁまぁ、パワーは高い、瞬発力はまぁまぁ。

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力は高い。

”新馬戦”では稍重でスローバランスを2、3番手先行、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し圧勝。”3歳1勝クラス”ではややスローバランスを中段から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し圧勝。”ニュージーランドT”ではハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー外目を回して直線スムースに差し切り。”2020年NHKマイルC”では平均バランスを後方から、3,4コーナー内目を回して直線外から伸びたが5着まで。”2020年京成杯AH”では平均バランスを中段から、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが全く伸びずに凡走。”2021年ダービー卿CT”ではハイペースバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー内目を回して直線スムースだったが手応え無く凡走。

「マイラーズCへ向けて」好材料:コース適性。 悪材料:クラス負けの危険、近走の不振。

<心肺機能について>ニュージーランドTでハイペースバランスを中段の後ろからだが、自身も平均バランスには入っていたはず、これを3,4コーナーで外を回して力でねじ伏せてしまったので、心肺機能はまぁまぁの物を見せた。

<パワーについて>新馬戦から中山を3連勝している、坂を苦にする様子もなくパワーは豊富な感じ。

<瞬発力について>3歳1勝クラスではややスローバランスだったが、L2で0.5の加速をして勝負を決めているので、まぁまぁの瞬発力を見せた。

<トップスピードの質について>現状では11秒台前半のラップタイムを見せているので、低くはないが高いとも言い切れない。府中で見てみないと現状ではまぁまぁとしか言えない。NHKマイルCではでは出遅れて後方から、直線はコースを探しながらの割に良く伸びているので、まぁまぁのトップスピードの質を見せた。

<持続力について>ニュージーランドTのL1が11.8で差し切り、3,4コーナー大外を回すロスの多い競馬だったがしっかり差し切っているので、持続力は非常に高いと思う。NHKマイルCでL1コースが空いてからも伸びているので、持続力は高い。

<その他について>ニュージーランドTの直線入り口で、ウィングレイテストを外に弾き飛ばしている、高い闘志を見せたので馬群に怯むことはないはず。スタートの悪さは大きな不安要素。202年京成杯AHでは休み明けでプラス24㎏、この影響で全く走れなかった。2021年ダービー卿CTでもでは中段からだったが、直線では全く手応えが無く流れ込むだけで凡走、ルメール騎手が全く追っていなかったのは今後に不安を残した。

好材料はコース適性で、中山で3連勝した馬なので、坂上ゴールのコースは好相性。ただし今回は初輸送もある。悪材料はクラス負けの危険で、古馬混合戦では凡走続き。その近2走が全くレースになっていないので、中2週で巻き返せるかは大きな不安材料。

適性:梅

<ワールドウインズ >・心肺機能はまぁまぁ、パワーは有る、瞬発力はまぁまぁ。 

・トップスピードの質はまぁまぁ、持続力はまぁまぁ。

レース名 着順 内容
北斗特別 1着 稍重でスローバランスを中段の前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースに抜け出し快勝。
2勝クラス 2着 スローバランスを中段やや後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが2着まで。
宇佐特別 1着 平均バランスを先頭から2番手、3,4コーナー内目を回して直線スムースに抜け出し快勝。
関門橋S 1着 ややハイペースバランスを中段の後ろから、3,4コーナー中目を回して直線スムースに差し切り。
2021年六甲S 8着 稍重で平均バランスを中段やや前から、3,4コーナー中目を回して直線スムースだったが伸びずに凡走。
総評
2勝クラスはスローバランスを中段やや後ろからで差し切れず、レースの上り3Fが33.6だったので、トップスピードの質が高くないことを見せた。宇佐特別1着が好内容で、平均バランスを2番手からで心肺機能はまぁまぁ、L2で0.5の加速をして出し抜いたので、瞬発力もまぁまぁの物を見せたし、L1まで11秒台を維持したので持続力も見せた。関門橋Sでは藤岡康騎手が奇跡の好騎乗を見せた、まずハイペースを見越して中段の後ろからの位置を取ったこと、加えて直線スムースだったことで差し切り。キレッキレのトップスピードの質で差し切ったわけではなく、バテ差しで持続力の高さを見せた。2021年六甲Sでは稍重で中段やや前からで、前半47.0とペースが速かった感じで4コーナーで一杯、クラス負けの感じ。

「マイラーズCへ向けて」好材料:なし。 悪材料:距離適性、クラス負けの危険。

好材料はなし、悪材料は距離適性で、前走の負け方が印象悪く、距離が短く急がしかった感じの負け方だった。メジェールスーの弟だがどうもマイル以下では良くなさそうで、母系を辿ると距離は長い方が良さそう。クラス負けの危険も大いにあって古馬重賞は初めて、前走は稍重で適性が合わなかった感じなので、度外視して良いと思うがここでは苦しいかも。

適性:梅